本日紹介するのは代々木ゼミナールの数学科講師で接点tでもお馴染みの荻野暢也先生が執筆した参考書である「勇者を育てる数学Ⅲ」「天空への理系数学」「最高難度の理系数学」の3冊を紹介していこうと思います.
そもそも何でこんなタイトルかというと,荻野先生はゲームのドラゴンクエストが好きなようで,その影響があるのだと思います.昔Youtube上にピンクのスーツでこれから数学を学ぶ「勇者(受験生)」に向けてこの参考書の使い方を説明する動画が上がっていたんですけど,今は消されてしまったみたいです…
参考書の中身は?
本屋さんでもあまり見たことがないという高校生は多いかと思います.駅前の巨大な書店などには売っているんですけど,他の数学の参考書に比べると表紙やタイトルに癖がありすぎて手に取りづらいですよね.
肝心な中身ですが、癖のある表紙やタイトルに比べると非常にオーソドックスな内容になっています.
また,荻野先生は昔から数Ⅲの微積分の講義に非常に定評があります.その影響もあり天空への理系数学や勇者を育てる数学IIIにおいては微積の問題の割合が非常に多い印象があります.
そして,この参考書の特徴としては,各問題に対してITEMと言う名の解答・解説が載っているんですが,これが非常に簡潔(悪く言えば簡素)に書かれている関係上,数学が好きな人・得意な人でないとあまり学びには繋がらないのでは無いかと思います.
というのも,解説自体が解答にたどり着くに至る考え方の部分をかなり”おざなり”にしたものになっており,初学者には優しくない作りになっています. 一方で数学が得意な生徒には回りくどい説明がなく,シンプルで読みやすい一冊に仕上がっています.
各問題集のレベルを調査
書名 | 勇者を育てる 数学III | 天空への 理系数学 | 最高難度の 理系数学 |
画像 | |||
対象偏差値 | 60~ | 60~ | 60~ |
勇者を育てる数学III
・問題選定に関しては,教科書の章末問題レベルから有名大学の良問まで幅広く取り揃えています. だからと言って「初学者向けか?」と言われるとそうではなく,「基本を確認しつつ応用問題を解いていく」というコンセプトで作られている. なので,教科書レベルの計算は複素平面・微積分問わず出来る人が挑戦すると良い. ・対象の偏差値としては60以上を設定しているが,数Ⅲの微積分で重い問題を出題する大学(東京理科大など)を志望する受験生にはオススメしておきたい.
天空への理系数学
・先程の「勇者を育てる数学Ⅲ」とは異なり,こちらは"数学IA~数学Ⅲ"までの範囲を扱った網羅型の問題集です ページ数が503Pあることからも,かなりのボリュームであることはわかります. ・問題選定に関しては,こちらも微分積分がかなりのウエイトを占めており,且つ先程の「勇者を育てる数学Ⅲ」に比べると問題の難易度はグッと上がっている印象を受けます. イメージとしては"プラチカ"や"やさ理"といった問題集に近い位置付けになっています ・偏差値設定も60~にしているので,国立なら旧帝・金岡千広レベル,私立なら早慶上理+MARCH理系あたりを志望する受験生には使用をオススメします. ・私大からの出題も多い
(補足)全197題のうち,微積に関連するものが83題,複素数に関するものが27題と,数Ⅲに関連する問題で計110題あるので,買うときには注意してもらいたい
最高難度の理系数学
・天空への理系数学には私立大学からの出題が多くその入試形態から[穴埋め式]の問題も多い印象がありました. しかし,この最高難度の理系数学は問題の出典が上位の国公立大学が多いため解答に記述力を必要とするものが多く掲載されているの特徴です. ・また,掲載問題数147題のうち数Ⅲ範囲の問題が95題含まれているので,こちらもかなり数Ⅲ重視の問題集となっています. ・志望大学として東京一工+旧帝・早慶あたりの難関大学を目指している受験生にオススメ
まとめ
まとめとしては,どの参考書にも数Ⅲの問題が豊富に掲載されているので,数Ⅲを強化したい人にはオススメしたいです.
また、解答・解説が独特なので,どれか1冊をピンポイントで使用するのもいいですが,「勇者を育てる数学III」+「天空への理系数学」のように組み合わせて使った方が読みやすいと思います.
今回紹介した参考書は下記から
その他の代ゼミの参考書は下記から
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