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受験における[自信]と[慢心]について

雑談記事
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参照:日経COMECO

突然ですが受験生の皆さん, そして受験生ではない皆さんにも質問です。

受験勉強において1番の敵はなんでしょうか?

人によって答えは違うと思います. もっというなら現代の高校生と, 受験を指導する教員とで質問の答えは大きく異なると思います. ただ,恐らくですが現役の高校生の答えは「SNS」が多いのでは無いでしょうか.

その最大の理由はスマホの普及ですよね.

特にtwitterやInstagramといったSNSの発達,YoutubeやTwitchといった動画媒体の大規模は, 多感な時期を過ごす高校生には何よりも楽しく,刺激のあるものでしょう.

私を含めた”おじさん連中”なんていうのは,受験の時にスマホなんて無かったですし,高校生が熱中している姿こそ見れど, 実際に高校生の気持ちがわかっている訳ではありません.

では,私の答えはというと, 自身の経験と幾つかの指導経験から受験勉強における1番の敵は“自信と慢心の揺らぎ”だと思っています.

名もなき翁
名もなき翁

は?それってどういうこと?

ってなっている人もいると思いますので,説明をしていこうと思います.

4つの心理的関係を確認しておく

まずは冒頭に添付した画像を改めて貼ろうと思います.

参照:日経COMECO
<心理状態>
・positive-前向き
・negative-後ろ向き
<時系列>
・future-未来
・past-過去 (※意味はざっくりです)

ここで第3象限と第4象限に関しては, 性格的には改善した方がいいですが,受験勉強においては1番の敵になり得る存在ではないのでここでは割愛します.

今回比較対象にするのは

「未来に対して前向き」な心理状態である「自信」
と
「過去に対して前向き」な心理状態である「慢心」

の2つです.

受験生,特に難関大学を受験する“自称進学校”の生徒浪人生はこの2つの心理状態が秋〜受験直前にかけて交互に繰り返されることになるので,事前に覚えておいてください.

では,事項では具体的に「敵」の正体をお話ししていきましょう.

過去の偉大な自分が忘れられない

ここから本題ですが,受験生の多くは夏以降に“あるモノ”をたくさん受けることになります.

そうです. “模試”です. この模試の存在が受験生を狂わせる なんてこともしばしば起こり得ます.

そして,受験生の最大の敵と化けるのがこの”模試の成績”なんです.

皆さんご存知の通り,模試には得点や正答率他に「偏差値」「志望大学の判定」という2つの大きな指標が掲載されています. 受験生のレベルにもよりますが,中堅大学志望の受験生は偏差値もそこそこ(50~55)の値をうろつく事になるので,浮かれたり沈んだりの振れ幅はそこまで大きくは無いです.

しかし, 上位〜難関レベルの大学を志望する受験生は, 哀しいかな模試で高得点を取ってしまいます.毎回高得点を取るような勉強猛者を除き,成績の乱高下が激しい受験生は受験期の後半になるにつれて過去の良かった成績に固執するようになります.

特に,twitterなどに過去の模試の成績を載せ始めたら黄色信号です

悪いことではないが・・・

勉強のモチベーションを維持するためにも自分の成績を公開し,自身に枷をつけているタイプの受験生もいるので,この行為が一概に悪いとは言いませんが, 大半の人が受験期が進むと思うように成績が伸びない・伸び悩む時期に直面します(一般に言うスランプ).

この時に「過去の」自分の成績を見返して,「でも俺は賢いから大丈夫だろ」と突然頑張ることを放棄する受験生が生まれてきます. この状態を「慢心」と言います.

慢心になると,人は突然努力ができなくなり, 頑張ることを放棄します. ただ,恐ろしいことに「プライドと努力は反比例」の関係があるので, 頑張らない人ほど受験に対して人一倍攻撃的で差別的です.

例えばこんな人
  • 突然指定校推薦などの推薦入試の批判を始める
  • 自分の志望校出身の有名人を称え始める
  • 2次試験の配点が大きい大学は”逆転”が可能だと思っている

こうなると, 受験が終わるまでは目を覚ますことはないので,「挑戦」と称して身の丈にあわない大学を受験し玉砕. 最悪の場合は, 分相応の大学に入学した後に「こんな低学歴じゃやりたいこともできない」と言い中退または仮面浪人をして再受験をする事になります.

「プライドと努力は反比例」

模試の成績は戦闘力ではない

「じゃあ, 偏差値は何のために存在するのか?」という話になりますが,あくまで受験者全体におけるアナタの位置を示しているに過ぎず, それ以上でもそれ以下でもありません.

大学受験において大事なのは「合格点」を取ることであり, 「偏差値を上げること」ではないのでそこを勘違いしないでください.

なので, 受験においては得点比率が高い教科や, 頻出の典型問題などを取りこぼさないようにするような勉強法を採用していく必要あります.

必ずしも偏差値上昇だけを意識しないようにしてください.

合格に必要なのは「偏差値」ではなく「合格点」

常にEvolutionする意識を持つこと

まとめると,受験生は「過去の成績」に囚われる事なく, 合格に向けて必要なことを戦略的にやってください.

志望大学の個別試験において,数学の配点が少ないのに「好きだから・得意だから」という安直な理由だけで,限られた勉強時間を割いてしまうのはあまりにも愚策だと思います.

合格に向けて前進するためにも, まずはゴールを知ることです.

赤本や各大学のサイトなどを見るなりして, 合格点には何点必要なのか?どんなレベルの問題が出題されているのか?具体的に自分の目で,頭で考えることは大事だと思います.

無駄な時間を過ごさないように, 余計な感情に流されないように「今の自分」を見つめながら勉強に励んでください.

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